はじめに
海外移住後に大きな壁として立ちはだかるのが就職活動。現地の公用語が喋れなかったり、実務経験に乏しかったりと、就職活動の悩みは人それぞれであると思います。
今回は筆者が語学力無し、現地での(オフィス)実務経験なし、コネなしで現地企業のマーケティング部門に採用されたまでの道のりを紹介したいと思います。
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スイスに来る前
スイスに来る前までは、某BtoBメーカーで、営業(1年半)、海外マーケ、商品企画(3年)の経験がありました。
会社の規模はそれなりに大きく、スイスにも営業所があるので、スイス人にも会社の名前を言えば、半分くらいの人はあそこね!とわかる程度の会社です。
日本にいる際に参考書を使いA1レベルのドイツ語は勉強していましたが、ほぼ会話も出来ない程度のドイツ語でした。
英語は前職でも使っていたのでビジネスレベルでした。
2020年2月(ドイツ語レベル A1)
私がスイスに移住した2020年2月はちょうどスイスで初のコロナ患者が発生した時期でした。移住した1週間後にコロナが蔓延しロックダウン、という状態だったためレストランさえも求人を出していない状況でした。
このころワードプレスに興味があったのと、時間が有り余っていたのでブログを作成しました。
私の希望の職種のマーケテイングではPCの知識が非常に重要となるため、ワードプレスを使いブログを作成したことがある、というのは後々面接でプラスに作用しました。
2020年6月(ドイツ語レベル A2)
2020年6月頃にようやくコロナの状況が落ち着いてきて、語学学校(ドイツ語A2コース)に通い始めました。仕事探しは英語と日本語のみが必要な会社には応募はしていましたが、もちろん全てお祈りされる状況でした。レストランはいつロックダウンになるか分からない状況が続いていたため、その時点では履歴書を送っても音沙汰がない状況でした。
あまりの求人の少なさと音沙汰のなさに絶望を覚えてとりあえず求職活動はお休みし友達探しとドイツ語の勉強をしていました。
2021年4月(ドイツ語レベル B1)
そこからしばらくときがたち、2021年4月頃にようやく、スイスでの初面接をゲットしました。その職は100%リモートで日本語、英語のみが必要な求人でした。
結果はご縁がありませんでしたが、初めての英語での面接だったので大きな経験値となりました。
2021年7月(ドイツ語レベル B2)
7月頃になるとコロナもだいぶ落ち着いてきたため、レストランの求人がかなり増えていました。イタリアン、タイ、バーなど様々なレストランに一通り履歴書を送ってみましたが、面接のお誘いが来たのは2店の寿司レストランのみでした。
連絡を頂いた次の日に面接を行い、その週のうちにProbearbeit(実際に働いてみて合否が決まるお試し仕事)を行い、無事に採用となりました。
とにかく仕事を早く始めたかったため、1店舗に採用された後、2店舗目はお断りの連絡をしました。
のちのち、この選択に後悔することとなるのですが、その話はまた別の機会に書きたいと思います。
2021年9月(ドイツ語レベル B2)
上記のレストランで働く中でいろいろな問題があることに気が付いていたので、レストランで働きつつ新しい仕事を探していました。8月から9月の求人はクリスマスシーズンに向けて多くの小売店がAushile(お手伝い)の求人を出しているので、オフィスの求人と並行してAushilfeの求人に応募していました。
その中で、アジア文化にインスパイヤーされた商品を販売する某ショップから面接を頂くことができ、Probearbeitなしで4か月間限定のAushilfeに採用されました。
2022年1月(ドイツ語レベル B2)
12月のクリスマスシーズンが終わると、少しずつオフィスの仕事での面接がもらえるようになっていました。口頭のインタビューは突破できるものの、やはり問題は筆記試験でドイツ語の壁の高さを感じました。
仕事の方はちょうど4か月限定の契約が終わりを迎えようとしていたため、店長に契約の延長ができないか相談してみることにしました。ちょうどこの4か月間に2人が辞め、欠員がでていたため販売員として時間給の契約で延長できることとなりました。
2022年3月(ドイツ語レベル C1/B2)
1か月に1回は魅力的な企業から面接がくるものの、やはり採用に今で至らない状況が長らく続いていました。
とりあえずは現在の職場に満足していたこと、就職活動に疲れてしまっていたこと、ドイツ語がC1になればさらに可能性が広がるかなと考えたこと、など色々な要因があり、ひとまず求職活動を中断してゴーテ(Goethe)C1の取得を目指してみることにしました。
しかし、残念ながら結果が口頭試験のみ合格、筆記試験は2点足りずに不合格となり資格取得とはなりませんでした。(口頭試験は合格したので履歴書にはC1と記載)
2022年3月(ドイツ語レベル C1/B2)
試験が終わった後は働く傍ら、暇さえあれば常に履歴書を送っていました。
ドイツ語が(自称)C1になってからは以前に比べてローカル企業からの面接のお誘いもかなり増えていました。感覚としては20社応募すれば1社は面接が貰えるくらいの確率になっていた気がします。
また、コロナ禍と比べて求人情報も断然増え、以前に応募したレストランや日本語学校からは逆オファーがきたりもしました。
2022年6月(ドイツ語レベル C1/B2)
ご縁があり日系のスイス企業のマーケティング部門からオフィスの仕事を得ることができました。幸い採用された企業ではドイツ語のテストがなかったのですが、ドイツ語でオフィスの仕事を行うのは初めてなので、入社までの準備が非常に需要となりそうです。
おわりに
移住した土地で言葉を学び、仕事を見つけることは決して簡単なことではありませんでしたが、1つずつ短期的な目標を決めてくりあしてくときっと道が開いていくはずです。
現在仕事を探している人もそうでない人も、自分の理想の海外生活であるように応援しています。
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